新刊『授業づくりをまなびほぐす:ここからはじめるクリエイティブ授業論』(静岡学術出版)が完成しました! 先日は初の単著を出しましたが、今回は初の共著です。夜間定時制高校教諭・ 伊藤晃一 君との共著。

今回は、授業づくり本。私が博士課程に入ったのは2007年。この10年、幼稚園でのフィールドワークと授業・教材づくりとを並行してやってきました。先日の単著で前者の成果をはきだし、今回共著で後者の成果をはきだしました。無事、幸い、教育研究者・実践者としての最初の10年に、こうしたかたちで区切りをつけることができました。私が講演や授業中に話していることの根っこにあるような授業づくりの発想を、いったん文字にとどめたというかんじの内容です。こ〜んなことを考えながら、授業・教材をつくってます〜ということを「授業づくりをまなびほぐす」ということをアタマに置きつつ、自由気ままに書きました。ふだん阿部の話を多少なりともおもろいなーと思ってくれてる方にはオススメです笑。。。これに学んでもらったり、共感してもらったり、批判的に検討してもらったり,付け足してもらったりすると嬉しいです。

もう一人の著者・伊藤君には、彼の夜間定時制高校というフィールドでの奮闘、実践例を記してもらいました。著者らの内容は直接には関係していないのですが、クリエイティブに授業づくりを考えたいという志は一緒です。ちょっと違うヘンなものを並べたらおもしろいかなと思いまして。授業づくり論の『ホワイト・アルバム』と思ってもらえれば(!)

–目次–
■序章
イントロダクション―「授業づくり」を「まなびほぐす」?
■第I部「社会とつながる」教育方法の可能性
第1章授業の構成・演出を考える―「授業を構成する四つのレベル」をこえて
第2章教材を「デザイン」する時代―教材のリアリティとファンタジーを考える
■第II部「授業づくり」の闇にともす光—ある夜間定時制高校での挑戦
第3章定時制高校から授業を考える―「人間ドラマ」的アプローチをこえて
第4章中学校の教科書を検討する授業―教科書の「おかしい」ところを探せ!?
第5章本1冊を書き写す授業―「視写の授業」はどういうゲームか
第6章ものづくり古典―実感できる古典を目指して
■第III部理論と実践を「まなびほぐす」
第7章「理論にもとづく」とはどういうことか?―ドーナッツ論的、郵便的
第8章ゲーミフィケーションは「魔法の杖」か?―流行モデルの落とし穴を回避せよ
第9章今後へ向けて、雑感―こちらのゲームと、あちらのゲーム

※過去記事の転載です。