小学校のS先生と一緒に、年間をとおした長期的ないじめ防止授業カリキュラムを試行しています。今日は、今年刊行となった学校向け図書『マンガで考える”みんなのキモチ” これっていじめ?』第4巻に載っている「いっしょに帰らないとだめ?」という話を教材としての授業でした。 これまでは動画教材である”Changers”を使って授業をしていたのですが、今回はマンガ(静止画)を使ってみました。
https://www.komineshoten.co.jp/search/info.php?isbn=9784338368001

メモ。

・音声まで入った動画か、紙で読むことを想定したマンガか。たとえ似たような話が書かれていたとしても、見せるメディアによって学習活動が変わる。扇状的な動画ならすぐに話し合い、紙ならじっくり細部を見るなど、やりたいことが変わる。

・世にある教材と学習活動の組み合わせは、ごちゃごちゃ絡み合っているのかもしれない。教材制作者はメディアの特徴を意識して(つまり学習活動を想定して)制作にあたるべし。実践者は教材メディアの特徴をふまえて学習活動を練るべし。

・こうした(細かい)ことは、デジタル教科書のあり方を考える上でも重要だと思うのだがどうだろうか。紙と同じレイアウトをデジタル化してもあまり意味がないだろう。「コンテンツ」の「細部」にこだわっていきたい。

・いじめ防止教育をするときに、最後に「はっきり嫌だと言う」「親や先生に相談する」という「正解」が子どもから言われることが多い。そして教材の登場人物は、「そんなこと分かってるけど、できない」人物として描かれることが多い(かもしれない)。その「そんなこと分かってるけど」に想像力を及ばせられるか。意味ある授業をするためには、そこが鍵になるかもしれない。