大学教員って、異業種の協働の重要性を訴えがちでありながら、自分が専門外の学会に行くということには消極的であるような気がする。血を流している人のことは好きだが、自分が血を流している人は少ない。←もちろん感想であり、自戒である。この連休中、自分にとってまさかこんな日が来たかとはと思うのだが、教育心理学会の全国大会に参加した。心理学の専門家と協働のもと、いじめ防止教材CHANGERSを集中的(週1・4回)に実践した結果についての分析を発表した(個人の道徳不活性化には効果があり、学級風土への影響はもう一歩だったという話)。連名発表者としては、「おまかせ」ということでもよかったのかもしれないが、上に書いたことやもろもろ思う所があり、えいやっと参加してみた。発表の場以外はほとんど孤独かと思っていたけど、オンラインでしかお会いしていなかった先生に会えたり、来年は何かしましょうとお声掛けいただいたり、やはり身体を場に投じればそれだけ何か響くものがあるのだと思った次第。参加した「SOSの出し方に関する教育」のセッションではこちらではあまり語られなかった教材論の重要性を再認識したり、現場と研究者の協働に関するセッションでは心理学者のアイデンティティの難しさを傍から思ったりした。たくさんのポスターを拝見しながらも、自分の仕事との違いを思い、それが学びであった。

いじめについて考える対話型授業の実践効果―個人・集団的道徳不活性化と学級風土との関連―
青山郁子・岡野健人・阿部学・谷山大三郎
日本教育心理学会第67回総会発表論文集、p.484
於:アクトシティ浜松

撮っていただいたので。