いじめ問題への対応や子ども自殺予防は、学校教育における喫緊の課題です。敬愛大学阿部研究室では、柏市教育委員会、千葉大学、ストップイットジャパン株式会社らと連携し、現場でのいじめ防止に資する授業プログラムおよび教材を開発、無償で配布しています。

7月、柏市内の中学校にて、新プログラムをスタートさせました。今回は、「SOSの出し方」がテーマです。厚生労働省の調査「第14回 21世紀出生児縦断調査」によると、中2男子の約2割、女子の約1割は、悩みや不安を「誰にも相談しない」と回答しいるようです。ですが、何か問題が生じつつある場合には、早めに適切な相談先にSOSを出すことで、問題の深刻化を防ぐことできるはずです。また、近年は電話やメールだけでなく、スマホのアプリを使った相談方法なども広まってきています。そうしたツールについても正しく理解してもらい、少しでも問題を減らしていけないかと考えています。

今回は、まわりからいじられ続けている中2男子を主人公としたオリジナルのドラマ教材を制作しました。彼が相談するかどうか悩む場面が描かれており、その内容をもとに子どもたちに話し合いをしてもらうようなプログラムを開発しました。

7月11日には公開授業を行いました。NHK NEWS WEBにて、授業の風景が紹介されています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20180711/1080002807.html

今後、ストップイットジャパン株式会社より教材公開の案内がなされると思います。学校に新しい風を通すような活動が、各地に広まっていってほしいと願っています。