京都に来ています。日本教育工学会2023年秋季全国大会(第43回大会)に参加中です。コロナのことや諸々の事情もあり、対面での学会参加は6年ぶりでした。6年!

初日に2件の発表をしました。1つめは、いま科研研究で取り組んでいる学級経営支援ツール開発について、試作版の報告です。2つめは、阿部ゼミ出身の岡野さんと取り組んでいるいじめ模擬調停を体験するデジタルゲーム教材の開発についてです。多くの方にご助言をいただくことができました。感謝もうしあげます。続報をお待ちいただければ幸いです。


阿部学・岡野健人・根岸千悠・藤川大祐(2023)「AI活用による教師のための学級経営支援ツールの構想と試作」日本教育工学会2023年秋季全国大会(第43回大会)講演論文集(於:京都テルサ)、pp.23-24、2023年9月

<あらまし> 学級経営に関する学びが困難なものとなっている現状をふまえ、AI 活用による教師のための学級経営支援ツールを構想・試作した。生成 AI の活用を想定し、学級経営の手法に関する自作データから回答をするツール(試作版)を作成した。その試用から、自作データの量やプロンプトによる調整の重要性などについて示唆を得た。
<キーワード> 学級経営、生成 AI、ICT
※本研究はJSPS科研費JP3K02743の助成を受けたものである。


岡野健人・阿部学(2023)「いじめ問題の調停を模擬体験するデジタルゲーム教材のデザイン」日本教育工学会2023年秋季全国大会(第43回大会)講演論文集(於:京都テルサ)、pp.217-218、2023年9月

<あらまし> いじめ抑止を目的とした実践に「模擬調停」という実践があるが、学校現場での実施には課題もある。本研究では、課題の解決のため、「模擬調停」をシミュレートしたデジタルゲーム教材をデザインし、テストプレイを行った。テストプレイからゲームの有効性が示唆された一方、本来生まれるはずの焦りや葛藤が生まれず、プレイが容易になりすぎるという課題が明らかとなり、デジタルゲーム教材の改善へ示唆を得た。
<キーワード> いじめ、模擬調停、デジタルゲーム