表題にありますとおり、岸本智典編『道徳教育の地図を描く―理論・制度・歴史から方法・実践まで』(教育評論社、2022年12月)において、第11章「ICTを活用した道徳授業づくりの発想」を分担執筆しました。
教職課程学生や現職教員を主たる対象とした書籍ということで、道徳授業におけるICT活用の基本的な考え方や事例を中心的に紹介しました。また、広く一般読者も想定しているとのことでしたので、少々ユーモアの糸も織り込んでみたのですが、どうでしょうかね。こういうことでよかったのか笑。
他方で、ICT活用に関する書籍は雨後の筍状態でもあり、またマニュアルのようなものを示すこともためらわれるため、何をどう書くかはかなり悩みました。他と同じことを言っても意味がないので、近年私がかかわってきた「私たちの選択肢」や「チェンジャーズ」などのいじめ防止教材や、アクティブブレインズ社によるツール「AIAIモンキー」の活用事例などをこの文脈で編んでみました。この機会にしか書けなかったユニークなものになったかと自分では思っています。皆様の道徳授業づくりの「発想」に役立てていただけたなら幸い。貴重な機会をくださった編者の岸本さんに、感謝です。
他の論考は、濃厚でありつつも勢いよく流れていくよう配置されているように見えます。様々なテーマがあり読みごたえがあります。私も勉強します。
基礎からわかる道徳教育
道徳教育とは何か? 何をどう実践すればよいのか?
――その答えを見出すための待望の書!
―目次―
序論 道徳教育の地図には何が描かれるべきか
〇第一部 道徳教育の概念・理論・制度
第一章 道徳的価値の探究
第二章 道徳の科学
第三章 道徳の社会学 第四章 道徳教育の制度論
〇第二部 歴史からみた道徳教育
第五章 〈道徳〉をめぐることばと意味はどのように遷り変わってきたか
第六章 学校制度のなかで道徳的価値はどのように実現されるか
第七章 日本道徳教育史 第八章 帝国日本の修身教育)
〇第三部 方法論から実践へ
第九章 道徳教育授業論・学習論
第一〇章 道徳教育方法論史
第一一章 ICTを活用した道徳授業づくりの発想
第一二章 道徳科における「指導と評価の一体化」と授業づくりの方法